Premiere Pro|文字起こしベースの編集で削除ができない問題の解決方法

Premiere Proには、「文字起こしベースの編集」と呼ばれる機能があります。文字起こししたテキストから不要箇所を削除することで、タイムライン上の動画をカット(リップル削除)できる機能です。

この文字起こしベースの編集機能を使って不要部分のカット編集をしようとした際に、選択した箇所のイン・アウトは設定されるものの、テキストを削除できず、タイムライン上のクリップもカットできない状況になることがあります。

本記事では、この問題が発生する原因の1つと、その解決方法をお伝えします!

私の環境:MacBoock Pro M1 2020、macOS Ventura 13.5.2、Premiere Pro 2024

目次

原因|まぎらわしい!2つの文字起こし機能

解決方法に関係しますので、まず原因を確認しましょう!

簡潔に言うと、文字起こしベースの編集ができない文字起こし機能を実行してしまっていることが原因です。

分かりにくいと思うので、もう少し詳しく説明しますね。

実は2種類ある文字起こし機能

Premiere Proの文字起こしには新旧2つの文字起こし機能があり、「文字起こしベースの編集」の利用可否が異なります。

新旧区分文字起こしベースの編集
新しい文字起こし機能利用可能
古い文字起こし機能利用不可

問題ない1度目の新しい文字起こし

テキストパネルの「文字起こし開始」ボタンをクリックすると、新しい文字起こし機能が実行されます。
(「自動文字起こし」の設定がONの場合は、素材を読み込んだ時点で文字起こしが実行されます。)

この新しい文字起こし機能が実行された状態であれば、問題は起きていないはずです。

新しい文字起こし機能で問題が起きている場合は、この記事の解決方法は役に立ちません。他の情報をお探しください。

問題が起きる「静的な文字起こしを生成」

文字起こしをやり直したいなど、同プロジェクトで2度目に文字起こしをする場合、テキストパネルの三点リーダーをクリックし「静的な文字起こしを生成」を実行することになります。

この「静的な文字起こしを生成」により実行されるのは、古い文字起こし機能です。これにより文字起こしされたデータでは、「文字起こしベースの編集」を利用できません。

古い文字起こし機能を使った場合でも、テキストを選択したときにタイムラインにイン・アウトが設定されるので、それだけを見て「新しい文字起こし機能を使っているはず」と判断しないよう注意です!

文字起こしベースの編集ができなくなる前に、2度目の文字起こし(静的な文字起こしを生成)を実行した覚えがある場合は、このまま解決方法をお試しください。

私が2度目の文字起こしをおこなった状況

私の場合、文字起こしのデフォルト言語が「英語」になっていて、1度目の文字起こしがうまくできませんでした。

そこで、デフォルト言語を「日本語」に変更して、2度目の文字起こしをおこないました。

これにより、古い文字起こしが実行され、文字起こしベースの編集が使えない状態になっていたのでした。

「静的な」の名前で気付けそうな気もしますが、まさか文字起こし機能が2つあると思っていなかったので、深く考えずに実行していました💦

解決方法|新しい文字起こしを実行する

「文字起こしベースの編集」を利用できない原因の1つとして、「静的な文字起こしを生成」で古い文字起こし機能を実行してしまっていることをお伝えしました。

それでは、「文字起こしベースの編集」が利用できる新しい文字起こし機能を実行しなおす方法を、以下にお伝えします。

新しい文字起こし機能を実行しなおす

STEP

「テキスト」パネルを表示する

「テキスト」パネルを選択して表示します。パネルがない場合は、メニューの「ウィンドウ」の中から選択してください。

STEP

「文字起こし」のタブを選択する

テキストパネルを表示したら「文字起こし」のタブを選択します。

STEP

「文字起こしベースの編集文字起こしを生成」を実行する

テキストパネルの右上にある三点リーダーをクリックし、表示されるメニューから「文字起こしベースの編集文字起こしを生成」を選択します。

STEP

「続行」ボタンをクリックする

既に生成されている静的文字起こしを上書きして良いか確認されます。良ければ「続行」ボタンをクリックしてください。

以上で「文字起こしベースの編集」が利用可能な文字起こしが生成されます!

これで、テキストパネル上で不要箇所のテキストを選択して削除すると、タイムライン上でもクリップがリップル削除されるはずです!

おまけ|新しい文字起こしのデフォルト言語を「日本語」に設定する方法

新しい文字起こし機能は、実行の際に言語を選択する画面が表示されません。

そのため、あらかじめ文字起こしのデフォルト言語を設定しておく必要があります。

デフォルトでは「英語」になっています。日本語で文字起こしされないときは、この設定も確認してみてくださいね。

古い文字起こし機能では、実行時に言語を選択できます。今後、新しい文字起こしでも実行時に選択できるようになるといいですね〜

ということで、以下に文字起こしのデフォルト言語の変更手順をお伝えします!

STEP

Premiere Proの設定を表示し、「文字起こし」を選択する

上部「Premiere Pro」メニューから「設定」ー「文字起こし」と選択します。

現物確認できていませんが、Windowsの場合は「編集」メニューの「環境設定」で設定画面を開けると思います。(間違えてたらごめんなさい!コメントでお知らせいただけたら助かります!)

STEP

デフォルトの言語を日本語に変更する

元々はデフォルト言語が「英語」になっているので「日本語」に変更します。

精度がどの程度かわかりませんが、私は「言語の自動検出を有効にする」もONにしてみました。

以上が文字起こしのデフォルト言語の変更でした。

まとめ|過渡期の問題か。将来的に1つになるのでは

古い文字起こし機能を使っていると文字起こしベースの編集が利用できないこと。

また、その状態から新しい文字起こし機能でやり直して、文字起こしベースの編集を使えるようにする方法をお伝えしました。

問題の発生は、2つの文字起こし機能が同居しているせいですが、これはまだ新しい文字起こし機能が追加されたばかりだからだと思います。

今後のアップデートで古い文字起こし機能が削除されれば自然と解消されるので、それまでは2つが同居していることを頭の片隅に置いて作業していきましょう!

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参考|調査で参照した記事や動画など

本件の調査にあたって、以下の情報を参考にさせていただきました。ご参考まで掲載させていただきます。

文字起こしベースの編集 リップル削除ができない
Adobeコミュニティ Premiere Proフォーラム

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